【書評】シャープの中からの風景


・シャープの中からの風景 著:元社員A

タイトルで分かると思いますが、シャープ社員が経営危機の真っ只中の社内をブログで綴った内容です。
液晶への過剰投資がアダとなり、一気に経営危機を迎えた状況で、社内ではどういう動きがあったのか、という点を知ることが出来る期待感で手に取った。

しかし読んでみると、一般の社員には社内の動きは伝わってこなくて、外部情報をむしろ情報源にしていた様子が伺える。
大企業ではこういう社内での情報の隔絶はよくある事なのだろうが、もう少し社員だからこそ分かる実情の記述に期待していたので残念。
経営企画とかの中枢部にいた人ではないみたいですね。

一番記述が多いのは経営危機に直面した社長の行動に対する部分で、当時の社長は現場巡回をかなりの回数行い、現場社員からのボトムアップによる改革を志向していたことが読み取れる。

しかし著者も書いているが、喫緊の危機への対応として求められるのは「地道な励まし」ではなく、明確で強い方針の提示と、早急なアクションだと思う。そうでなければ変化を起こすまで経営が持たない、間に合わない恐れがあるだろう。
それができないトップマネジメントだったというのが、大企業の限界なのかもしれないですね。

こういう本が出ると、そのうち「T芝の中からの風景」とか、「D通編」とか、書かれそうな企業は幾つもありますね。
明日は我が身・・・、となるのかもしれませんが。

一つの企業にすべてを依存するのはリスキーな世の中だな、と改めて思いました。

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by dwd31 | 2017-05-16 20:28 | 書評 | Comments(0)

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