【書評】あとは野となれ大和撫子

直木賞候補作、2作目を読了。

・あとは野となれ大和撫子 著:宮内悠介

この作者、何か聞き覚えがあるなと思っていたら、以前「ヨハネスブルグの天使たち」を読んだことがあり、その作者だった。
その作品は名前の通りヨハネスブルグが舞台でしたが、本作も外国(国は架空ですが)が舞台となっている。

【読後感】
なんで外国なのに大和撫子?というのは置いといて、内容としては冒険活劇ものとなっていて、主人公が幼い(日本でいう中学生くらいの年代であろうか)こともあり、入り込みやすい設定だと思う。
というか、劇団四季が扱っている劇そのものの様な印象で、「こんな感じの舞台ありそうだな」、なんて思いながら読みました。

400ページ弱の見た目ほど重たくはなく、主人公の活躍ぶりが爽快に描かれている。
「ヨハネスブルグ~」を以前読んだ時には、そんなライトな感じは無かったような気がしたのですが。
そのライト感があるので、読みやすい作品と言える。

過去の作品を見ると、紛争地域を主テーマにしているようで、日本人として想像がしづらい残酷な日常もしっかり描かれている作家の様です。
この作品を読んでも、「平和っていいね」と月並みですが思いました。

【直木賞候補作として】
個人的にはこういう冒険活劇ものは宮部みゆきの物語をよく読んでいますが、宮部みゆきの作品の中ではもっと現実社会を扱ったものの方が好きです。いかにもファンタジーです、という作品は、まずその世界観に慣れるというか、理解するという作業が読む途中で発生してしまうのがあまり好きではありません。
しかし、本作はその意味で、冒険ものでありながら舞台は現実世界に即している、という事で私個人にとっては入り込みやすかったと思います。

前回読んだ「月の満ち欠け」と比較すれば、こちらの方が賞を獲ってほしい、と思う作品です。




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by dwd31 | 2017-06-24 15:53 | 書評 | Comments(0)

ボードゲームのプレイ記録です。累計300種類プレーに到達しました、面白いゲームを紹介したいと思います!


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