【書評】裏切りのホワイトカード


・裏切りのホワイトカード 著:石田衣良

基本的に書評として小説は取り扱わないポリシーでいるのですが、今回は内容についてではないことを書くので例外的に小説が対象。

本書は池袋ウエストゲートパークシリーズの最新作。
今年でどうやら20周年という事で、そういえば大学時代から読んでいたシリーズだな、と考えると感慨深いものがある。

しかし、ここ1,2年のシリーズを読んで思ったのだが、もうパターンが完全に出来上がっていて、新鮮味を求めるのは難しいシリーズではないの?という気がする。

最近の社会を参考にしたトラブルが起きる⇒主人公(マコト)のもとへ相談が寄せられる⇒知り合いを使いながらトラブルを解決する

このストーリー構成がもはや鉄板。
社会問題を小説に落とし込んでいるところは面白いし、毎回各キャラクターに微妙な変化が生じていたりして、読みどころがないわけではない。
しかしパターンとしてはもはや最後まで読まなくても定型的な感があるし、トラブル解決の難易度自体が高くなくなってきていて、「どうせみんな集まって解決になるんでしょ」という事が先に見通せてしまうのが少し寂しい。

アニメで言えばドラえもんというか、なんに例えるのがいいのか分かりませんが、毎回鉄板の構成があって、その中で活躍するキャラクターにのめり込む、それが主目的の小説ですね。

同じような立ち位置の小説として、「東京バンドワゴンシリーズ」もあるように思いますが、あっちの方は家族が年齢を重ねていることが明確に分かって変化もそれに応じて起きている。一方こちらの池袋ウエストゲートパークは、主人公マコトは一体何歳まで果物屋の店番をしている設定なんだろう、と思ってしまうところがある。

新しさが殆どないと分かっていても手に取って読んでしまう面白さはありますが、これだと新規読者が増えるシリーズではないのかな、という気もする。
ただ、小説じゃないところでも、昔のものをシリーズ化して脈々と続ける、そういう傾向って結構ありますね。
今頃コードブルーやるとか、エイリアンの最新作をやるとか。
こういうのって、新規の視聴者ってどれくらいいるのだろうか?

「♪どれくらいの視聴者が居るだろう 僕が今見ているこのドラマに」と替え歌を考えながら気になった。




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by dwd31 | 2017-09-28 11:52 | 書評 | Comments(0)

ボードゲームのプレイ記録です。累計300種類プレーに到達しました、面白いゲームを紹介したいと思います!


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